内容(「BOOK」データベースより) こなやがおうさまにいいました。「わたしのむすめはわらできんのいとがつむげます」と。でも、むすめはわらできんのいとなどつむげません。すっかりこまっているむすめのまえにこびとがあらわれて…。 内容(「MARC」データベースより) 昔、貧乏な粉屋がいました。粉屋にはとても美しい娘がいました。ある時、粉屋は王様に出会い「私の娘はわらで金の糸が紡げます」といばってしまいます。娘はわらで金の糸など紡げません。困っていると、小人が現れて…。
この童話から、「あることないこと、自慢しちゃいけない」、「欲張りはよくない」、「できない約束をしてはいけない」という教訓を得られますが、自慢した人も、よくばった人も、空約束をした人も罰を受けていません。 痛い目にあったのは小人で、彼の行動から、「油断禁物」「秘密をばらしちゃいけません」という教訓を引き出せます。 ですがこの小人はいったい何者なのでしょう? わらから金を出せるなんて只者ではありません。金を出せるなら、ネックレスや指輪をもらっても仕方ないし、国中の財宝もいらないわけです。自分でいくらでも作り出せます。 娘を助けるのですから、よい魔法使いにも見えるし、赤ん坊欲しさに取引した悪い魔法使いにも見えます。神様なのか、それとも悪魔なのか? いずれにしても、あまり人間ができていない(人間じゃないけど)魔力の持ち主ではあります。 名前を言い当てられたぐらいで、怒って自分のからだを引き裂くなんて、短気で負けず嫌いすぎます。すると、「ゲームに負けたからといってかんしゃくを起こしてはだめです」という教訓も得られます。 ルンペルシュティルツヒェンという名前の意味 rumpel は、ガタゴトという物音で、stilz は、家や小屋をささえる支柱なので、この小人は、家や柱をがたごとさせる生き物であり、ポルターガイスト(poltergeist)の仲間と言えます。 ポルターガイストは、ドイツなどの民話に出てくる音の精で、不思議な音をたてたり、家具をひっくりかえしたりします。 ルンペルシュティルツヒェンは、言ってみれば、「ガタゴトさん」なのです。 stilz には、竹馬という意味もあるので、日本では、 「がたがたの竹馬こぞう」と訳されることもあるそうです。 しかし、私は子供の頃、そんな童話を読んだ記憶はありません。